おむえす

脳に栄養を

採用活動再開

風邪をひいてしまった。

感冒である。

原因は、現在の職場状況によるストレスかと思う。

二転三転する状況に体がついていけない。

 

来年1月で集団療法を終了することになったのだが、協議を重ね存続の道を模索した。

休日返上の会議の結果、翌月半ばまでに体制を整えるのであれば、一年の延長となったのだ。

連休を利用して、採用活動に励んだ。

ハローワークへの求人と派遣会社への依頼を再開し、ネット求人を掲載することにした。

その傍ら、インフォーマルな人脈を駆使して、求職活動中の人材を知らせてもらった。

すぐに話ができる人のところに何件か赴き面談をし、派遣会社の対応をしていたのだが、登録していない派遣会社からの案内が激増した。

f:id:psycocoro:20181225092444j:plainPhoto by Alejandro Escamilla on Unsplash

不思議に思っていたのだが、ネット求人を見て得心した。

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集団療法の専門家としての終わり

職場が緩やかな閉鎖に向かっている。

 

病院長の高齢化による体調悪化が第一の原因である。

体調が悪化し、外来診療を減らせばよいのだが、後継者がいない。

真実のほどは定かではないが、お子様は本人たちの希望を尊重し、医師の道を強制させることはしなかったという。

そのため、お子様たちは他の分野の専門家として活躍されている。

 

第二の要因としては、時代の波にもう着いていけないということである。

私が入職した当時よりメディア戦略を展開したかったのだが、病院長の矜持は「必要な人へだけ最高の医療を行う」ことであり、有象無象を相手にする気はなかった。

患者は紹介のみを受付け、完全予約制で診療を続けてきた。

自社サイトの提言は受け入れられることはなかったのだ。

現代では、医療は選ぶものであり、その物差しに並べられないので当院が選ばれることは少ない。

最高の精神科医療を提供してきたという自負もあり、治療はしっかりと終結していくので、外来患者は自然減である。

また、障害者総合支援法のバラマキ施策によって、医療における集団療法は息も絶え絶えである。

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催眠術は使えますかという質問へのお返事

心理の勉強をし始めたころから、時折尋ねられることがある。

このブログでもメールで質問があったので、私見を述べたいと思う。

その質問とは、

 

「催眠術は使えますか?」

 

である。

 

実は非常に難しい質問であり、内容によってはYESともNOともいえる。

 

なぜか。

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伝えたいことは正確に

職業人としての生活を続けていると当たり前になってくることがある。

例えば専門用語の使用などは好例である。

看護師であれば「頻回」という言葉をよく使用する。

読んで字のごとく、頻繁な回数のことを頻回というのだが、正しい言葉なのかは疑問である。

調べてみるとWeb辞書には登場しているかつ、文学の中でも使用されているので日本語として正しくないとは言えないが、医療関係者以外には伝わりにくい言葉である。

専門用語を使わなくても、相手に当然伝わるだろうという言葉が伝わらないことが往々にして存在する。

コミュニケーションは共通言語でありながらも、その言葉に内包される意図を正確に伝えることは難しいのである。

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トライアルクイックに夜間訪問

完全無人店舗をどうしても見たかったので、トライアルクイックの夜間時間帯に訪問した。

前回はオープン当日ということもあり、取材陣が多くゆっくりと買い物はできなかった。

数日たったので大丈夫だろうと思い、23時頃到着した。

 

初日に比べると、圧倒的に客数が減っているので一安心。

改めて見ると結構広い。

 

スマートレジ対応のカートが店外で充電されていた。

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この端末の下にバーコードスキャンがついており、カートに入れる際に読み取る仕組みだ。

 

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入店するにはQRコードを読み取らせ、自動ドアが開く仕組みだ。

今回は完全無人時間帯のはずなので、いそいそと準備。

 

自動ドアの横に読み取り機があるので、近づいていくと、

 

 

自動ドアが開いた

 

 

あれ?かざしてないよ。

握りしめたスマホの画面には、寂しくQRコードが光っている。

前回のようなプリペイドカードを案内する店員さんはいない。

入店するとすぐ右手にプリペイド発行の機械が置いてある。

ふむふむなるほどと思っていたが、今になって気づいたのは、入店はQRコードだけで大丈夫なのだろうか。

プリペイドが入店してからでないと発行できないのでは、何かと問題かと思うのだが…

 

スマートカートを持って最初にすることはプリペイドのバーコードを読み込ませることである。

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あとはカートを押しながら商品をスキャンしていく。

普通に手持ちで買い物かごを使っている人もいたので、まだまだ過渡期なのだなと感じる。

 

店員さんいるしね。

 

無人化のために、店内には200台以上のカメラがあるらしい。

見上げるとカメラ。

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何もしていないのに悪いことした気持ちになる。

 

ここで問題発生。

割引のロールちゃん買おうとしたら読み込めない。

 

 何度チャレンジしても反応しないのだ。

周りに店員さんいないので断念。

 

無人化してないからレジで尋ねればいいのだが、それってなんだか無人化に逆らっている気がするので我慢。

 

スマートレジはこんな感じ。

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このゲートを通ると完了。

商品をチェックする店員さんがいるので、一旦止まらなければいけないのだが、無人化になったらどうするのだろう。

このゲートを通ると、決済されレシートが発行されるという仕組みである。

 

完全無人化にはまだまだ遠いのかと思うが、今後も見守っていきたいと思う。

完全無人店舗のQuickに行ってみたこと

親戚に子供が生まれたので、お祝いの帰りに新規オープンしたトライアルカンパニーの「Quick」に行ってみた。

 

トライアルカンパニーは福岡に本社を持つ、ディスカウントスーパーである。

流通向けのIT技術をベースとし発展した企業であり、大型郊外ショッピングセンターを中心とし、国内200店舗以上・国外に6店舗を有する大型小売事業を展開している。

出自がITソフトウェアの開発を伴っていたこともあり、ITの取入れに積極的な企業だ。

www.trial-net.co.jp

 

ITの導入に積極的なこともあり、12月13日に日本初となる完全無人店舗の開業を行った。

完全無人店舗と言えば米Amazonが「AmazonGo」をシアトルにて展開したことが話題となった。

中国でも無人店舗が展開されており、今回の開店は日本の小売りの変換を促すものになるのかという注目される店舗である。

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ミルタザピンにおけるSNRI/SSRIの上乗せ効果は実証されなかったこと

ミルザタピンは2009年に日本で認可された四環抗うつ薬である。

短時間で効果が表れることと、持続性があることが特徴である。

ミルタザピン - Wikipedia

「レメロン」や「リフレックス」という商品名で製造・販売されている。

難治性うつ病に効果が期待でき、SNRIやSSRIと作用機序が異なるため「カルフォルニア・ロケット」という複剤併用による処方がなされることもある。

 

先日イギリスにおいて480名の治療抵抗性うつ病の患者に、SNRI/SSRIの服用にミルタザピンを上乗せした効果に関する研究の報告がなされた。

 

www.bmj.comBMJ 2018; 363:k4218

 

結果は、臨床的な効果が認められないというものであった。

 

作用機序が違うため、ミルタザピンがカルフォルニア・ロケットを行うことで治療の効果が増大するという通説であったのだが、この報告は衝撃的なものであったと言わざるを得ない。

 

今後の難治性うつ病に対する投薬の変化に注目していきたいところである。

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