おむえす

脳に栄養を

禁煙補助薬の力

先日の続き。

禁煙補助薬を使って禁煙することが本当にできるのかという謎があった。

なぜならニコレットやニコチネルにはニコチンが含まれているからだ。

 

たばこの依存症はニコチン依存であることが知られている。

ニコチンを絶たねばならないのに、ニコチンを摂取しながら禁煙するとはどういうことだろう。

 

psycoro.hateblo.jp

 

一年ほど前、禁煙を決意した私が選択したのはVAPEであった。

VAPEはリキッドと呼ばれる液体を気化させて吸引するもので、ニコチンを添加しなければ、色々な香りのする煙を楽しめるわけだ。

 

これはこれで楽しかったのだが、禁煙には至らなかった

結局吸うという行為を続けているからいけないのではないか、と考えるようになったのである。

 

ニコチンを摂取したいのももちろんあるだろうが、口唇欲求としての喫煙習慣を見直していかねばならない。

VAPEで満たされるのは口唇欲求であるが、ニコチン依存は改善されず禁煙には至らなかったのだ。

次は口唇欲求は置いておいて、ニコチン依存に目を向けることにした。

 

医療で行うニコチン依存の治療には、「チャンピックス」を用いるものがある。

チャンピックスにはニコチンが含まれず、ニコチン受容体に疑似作用し満足感を得るものといえる。

禁煙補助薬はこのような飲み薬のほかに、パッチ型やガム型がある。

市販品で言えば、「ニコレット」がもっとも有名ではないだろうか。

 

【指定第2類医薬品】ニコレット 96個 ※セルフメディケーション税制対象商品

【指定第2類医薬品】ニコレット 96個 ※セルフメディケーション税制対象商品

 

検討した末、価格的に安い「ニコチネル」を使用することにした。

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検討したのはコスパだけである。

しかし、想定より高価である。

一日10本は吸っていたので、ニコチネルも10粒で足りるだろうか。

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20本以下で4~6個とある。

とりあえず沢山入っているものを購入した。

ドラッグストアで3,500円ほどだったと思う。

 

中には使用文書があり、用法用量に注意して使用することが大切だ。

禁煙初日の朝、ニコチネルを口に入れる。

ガムのように10回ほど噛んだら、歯茎と頬の隙間に入れて放置しておく。

 

辛い。

 

なんというか口の中がピリピリするのだ。

辛いとは聞いていたので、マンゴー味にしたのだが辛い。

効いているのかよくわからないままに、歯茎に挟んでおく。

なんか段々痛くなってくるので、少し噛み直し、入れておく場所を変える。

 

一時間以上はもってしまう。

 

喫煙欲求はまったく無い。

というか、口の中のニコチネルが気になりすぎる。

ニコレットは噛んだまま飲み物は禁止されているが、ニコチネルにはそのような記載がない。

ニコチンが直接胃に入るので、中毒症状を引き起こしやすいらしい。

そんな文章を調べながら、コーヒーを啜っていたのだが、コーヒーもダメらしい。

何かとニコチネルに合わせて行動せねばならない。

 

お昼もニコチネルが必要になるかと考えていたのだが、昼にも全く喫煙欲求が湧いてこなかった。

 

夕方も難なく過ごし、夕飯後に問題が起こった。

ニコチネルの問題ではなく、私の個人的な感情問題が発生したのだ。

非常に不愉快な気持ちになり、怒りを感じていた。

 

一日の中で喫煙欲求が最も高まった瞬間であった。

 

もちろん手元にはタバコが無く、頭の中はどうやって買いに行くか、いつ買いに行くかで支配されていた。

ひと段落ついたので、コンビニでも行こうかしていたのだが、出したままにしていたニコチネルが見えたのだ。

とりあえず、ニコチネルを摂取した。

2mgのニコチンでもないよりはマシだろうと。

 

喫煙欲求が消えた。

 

 驚いた。

私の喫煙欲求は逃避行動であり、防衛機制が働いていたのだ。

ニコチン摂取で防衛をしていたということに気づいた。

さらに、家庭が最もストレスフルな環境であるという悲しい事実も目の当たりにしてしまったのだ。

 

自分の喫煙メカニズムを知ることによって、その後の禁煙行動は劇的に変化した。

初日に2個だけの使用で済んだニコチネルは、翌日朝から摂取しないでも済むようになった。

喫煙欲求が高まる時、つまりは私個人の感情問題が発生した時だけ摂取するようにし、気が付けばふと思い浮かぶくらいの喫煙欲求に収まっていっていたのだ。

もちろん大量に購入してしまったニコチネルは今も手元に残っている。

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完全禁煙なのかと問われると、そうとも言い難いのだが、機会がなければ吸わない。

今後、社会情勢からみても喫煙機会は減るであろうから、緩やかに禁煙となっていくのだろうと思う。

ニコチネルを使った期間は2週間ほどだったと思う。

 

もちろん今でも喫煙欲求が高まることはあるのだが、手元にないのでしばらく時間が経つのを待つだけだ。

ニコチネルを噛むこともなく、今回残された大量のニコチネルを久しぶりに手にしたのであった。

 

【指定第2類医薬品】ニコチネル マンゴー 50個 ※セルフメディケーション税制対象商品

【指定第2類医薬品】ニコチネル マンゴー 50個 ※セルフメディケーション税制対象商品