アイデアをたくさん出すためのコツ
ブレインストーミングは沢山のアイデアを出すことが求められる。
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集団で行うブレインストーミングでアイデアを出すには、他者の意見を受け入れつつ、新たに付け加えていくことが有効だ。
就職面接のグループワークなどで活用した機会がある方もいらっしゃるだろう。
また、企業における会議などでも積極的に取り入れられている。
特に、開発や問題解決の糸口となり、停滞した議論の打破となりうるものである。
「いいねそれ!」
から続けていくと、アイデアは無限に膨らんでいく。
一方個人で行うブレインストーミングはアイデアの数が限られてしまう。
KJ法などを用いて分類や整理をすると、すっきりする。
ひとつのやり方としては、思いつくままに付箋にアイデアを単語で書き出していく。
そして、分類をし繋げていくことでアイデアの文章を作っていく方法である。
また、別の方法ではブレインマップを用いる。
主題をデザインし中央に配置する。
そこから思いつくままに枝を伸ばしつつキーワードを記していく。
全体を俯瞰すると、アイデアの樹木が出来上がっているのである。
さて、事例に対してのアイデアはどうしたらよいだろうか。
A子の症例に対しての可能性はどのような風に考えたらよいだろうか。
以下に臨床症例に対する心理的可能性の探求についてヒントを記す。
これは医療関係でなくても、対人関係において用いることができるため、ぜひ皆さま考えていただきたい。
まず、心のままに思いついたことを1つめの可能性として挙げる。
①パッと思ったこと
次に、①に関連して連想した可能性を出す。
②連想した可能性
もし自分がその立場であったらどう感じるか、どのように考えるかを可能性として挙げる。
③もし自分だったらという可能性
自分の信頼できる人(心のメンター)や、尊敬できる人ならこう考えるという可能性を見つける。
④あの人だったらこう考えるだろうという可能性
これは絶対にないけどと思いながら、自分でも笑ってしまうほどの少ない可能性を出してみる。
⑤馬鹿げた可能性
これだけで5つの可能性が探求できる。
さもすれば我々は①の可能性で満足してしまう。
思考努力を要しないものである。
熟練してくると、①が増えたり、②が長くなったりするのだが、それは個人の域を脱しない。
おもしろいアイデアは③から始まる。
達人といわれる人は、③以降への過程が早い。
④を実践できると心にゆとりが生まれる。
⑤に関しては我々凡人が達人に近づくためのコツである。
意外と①は当たらない。
面白いことに⑤は新しいアイデアを生み出したり、的を射ていたりするものだ。
さあ、この5つのヒント
①パッと思ったこと
②連想した可能性
③もし自分だったらという可能性
④あの人だったらこう考えるだろうという可能性
⑤馬鹿げた可能性
を念頭にA子の症例について可能性を探求してみてほしい。
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