誰がために禁煙をするのか
友人が難病に罹患した。
バージャー病。
閉塞性血栓性血管炎である。
友人は身体を使う仕事に就いている。
男職場で激務を行っていた。
ある時から、足が痛んでいたという。
長く動けない、そう感じて受診したところ、「バージャー病」と告知された。
幸い壊死や塞栓はなく、服薬と定期通院で対応可能であった。
一番の治療は「禁煙」であるとのこと。
その時は、大変なことになったいるとくらいしか考えていなかった。
どうにも気になり、いろいろ調べていると、バージャー病と喫煙の因果が非常に大きいことを知った。
喫煙とは様式美であると思っている。
嗜好品であり、他人からとやかく言われる筋合いはない。
高い税金を払い、喫煙という行為に背徳感と悲しみを感じるのだ。
紫煙を燻らせる時間は孤独であり、静寂だ。
そうして私は喫煙を続けていた。
緩やかなる自傷である。
がんとの因果関係も医学的に明らかにはなっていない。
しかし、バージャー病は受動喫煙も問題となる。
友人と居る時、私は喫煙していた。
あまりにも愚かである。
友人の生命を縮める行為である。
決心する。
煙草はもう卒業しよう。
人生の2/3を喫煙していた。
もう充分である。
そろそろ変わらなければいけない。
この決心が揺らがぬよう、時折報告していきたいと思う。
もっとも、来月から入院となるので喫煙できない状況ではあるのだが。