残暑の空を見上げて余暇について考える
職場へ向かう電車は空席が目立ち、まだお盆休暇の余韻を感じる。
日本各地を襲う豪雨の影響は、通勤路にも見え隠れしており、ひっくり返った側溝の蓋が雨の強さを物語っている。
駅を一歩踏み出すと澄み渡る青空が広がっており、残暑の始まりを告げていた。
旧友に会う機会に恵まれた。
青春時代を共に過ごした彼らは、それぞれに地に足をつけて歩んでいる。
同じものを同じ環境で過ごした時間はかけがえのないものであり、対峙した時には懐かしさとともに慣れが蘇り、時間は一気に短縮される。
難病に罹った者、精神的に病んでしまった者、転勤や単身赴任となった者や転職した者など様々だ。
みな一様に時間の使い方について悩みを持つ。
余暇の過ごし方は人生において重要である。
ワークバランスよりもライフバランスの点において重要だ。
時間はあるようなないような不思議な感覚に襲われる。
家族や仕事を持つとなおさらである。
やらねばならないタスクは山積しており、こなすだけでも難しい。
しかし、ふと空いた時間に何をするのか。
某公務員は出勤回数が月に12回であるという。
余暇を埋めるために、家具を作りアウトドアに赴き、それでも余暇を潰せずにギャンブルに手を出す。
副業などはできないため、安定という名の収入への不安を抱え、ローン返済のために働き続けている。
余暇は自己実現の時間である。
自分の思考を整理することができる。
何を大切にして生きているか。
まずそこに目を向けよう。
大切にしていることを守るためには、今何をすべきなのかが考えられる。
自ずと能力を発揮できる場面を発見することができる。
できることしかできない。
できることをしっかりやる。
こんな当たり前のことが私たちにはできない。
だからこそ意識して過ごし方を探しているのだ。
あなたが守りたいことは何なのか。
あなたが守りたいものは何なのか。
自分の矜持に従い、まずできることから取り掛かろう。