おむえす

脳に栄養を

カウンセリングが進まない時の5つのヒント

みなさん、こんにちは

 

カウンセリングをしていると、なんとも行き詰る感覚を覚えることがあります。

クライエントの問題が明確にならないもどかしさを感じ、波長がなかなか合わない…

そんな、閉塞的な雰囲気のなかで、カウンセリングが息苦しくなってくるのです。

このような場合に、カウンセラーとして何に注意したらよいのでしょうか。

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〇感情的巻き込まれ

あなたの感じている閉塞感は、クライエントの感情が投げ込まれていると考えることができます。つまりは、投影同一視が起こっているのです。クライエントの閉塞した状況をカウンセラーが受け取り、同じ課題に対して拘泥しているといった状況になっていることに気づきましょう。あなたにできることは、一緒に苦しむことではなく、その閉塞感を理解することです。このことに気づくことができたなら、解釈を与えるタイミングが訪れることでしょう。

 

〇カウンセラーの万能感

もしかすると、あなたは治療に対して背負いすぎているのではありませんか。クライエントの問題を解決してあげねばならないと強く感じているならば、それはもはや、おこがましい領域に突入しているのです。クライエントは問題解決を求めて来談しています。しかし、クライエントの抱える問題はクライエント自身のものであり、あなたが奪ってしまい解決していくものではありません。C・ロジャーズの理念を振り返りましょう。あなたはクライエントに寄り添い、治療の援助を行うのです。あなたがクライエントの状況を憂慮して、事態が好転しないことで行き詰まりを感じることは、クライエントの問題を奪ってしまっているということなのです。絶対的傾聴の原則でクライエントの抱える問題を共有しましょう。

 

〇怒りを感じていませんか

閉塞感を感じ、眠気や息苦しさを覚えてしまうということは、あなたはクライエントに対して不満を持っているのです。クライエントはあなたに心を開かず、そのため治療の提供ができない状況にある、もしくは、あなたのガイダンスに沿わないといったことがあるかもしれません。そうすると、カウンセラーは無力感を突き付けられ、自尊心が傷つきます。防衛のために怒りを持つことにより、カウンセリングに閉塞的な空気を作り出しているのです。支配権をめぐる争いをすぐに辞めるようにしましょう。

 

〇クライエントは進めたくないのかもしれない

カウンセリングが展開していくと、回復期に突入します。すると、現実的な不安が沸き起こり、治癒への抵抗が生じます。疾病利得とまでは行かなくとも、症状を持つことにより目を背けていた問題が浮き彫りになってくるのです。そのため、治療に対してクライエントは抵抗を示すのです。この場合は、展開することを焦らずに、回復への目標は不安について取り扱うようにしましょう。

 

〇岡目八目

往々にして、問題について共同し取り組んでいるときは、近すぎて何も見えなくなってしまうものです。閉塞している状況は視野が狭くなっており、身動きが取れなくなっているということに気づきましょう。あなたのオリエンテーションに則り、クライエントの状況を整理しなおすことで、現状の問題点が驚くほど簡単にシンプライズされていくものです。