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トランスジェンダー

みなさん、こんにちは

 

研修のシェア

臨床心理士は認定資格で、国家資格ではありません。

来年度には「公認心理士」が国家資格化され、心理士というものが公に認められることになるわけです。

この公認心理士はまだまだ要件など検討段階ではありますが、「公認心理士=臨床心理士」とはなりません。

公認心理士となる条件の人の一部が臨床心理士である、といったイメージが一番近いと思います。

 

ちなみに、カウンセラーというのは資格名ではないため、誰が名乗っても差し支えありません。

公認心理士や臨床心理士は資格名ですので、資格を持たずに名乗ることはできないというわけです。

 

さて、長くなりましたが、この臨床心理士は認定資格なので、認定の更新のための研修や学会参加、論文発表などを行い、自己研鑽を積むことで更新の要件を満たすわけです。

そのため、各学会や県の臨床心理士会などが多くの研修を実施しているのです。

先日、この研修に出たときに興味深い内容だったので、みなさんとシェアしたいと思います。

 

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ベンチに腰掛ける二人。

 

二人の関係は?二人はどんな人?

 

 

深層心理からすると、あなたの感じた二人の関係があなたの求めているものである、ということになります。

まあ、今回はそこはさておきな話です。

 

二人は恋人です。

さて、恋人と思ってもう一度見てみてください。

二人の性別は?

 

右は男性で、左は女性?

 

性同一性障害という単語を聴いたことがありますか?

かつて、金八先生上戸彩さんが性同一性障害を抱える女生徒を演じたことで、世間の認知が一般に広まりました。

イメージしやすいように言うと、体と心の性別が違っているという状態です。

最近ではLGBTとともに、性の多様性の一つとして認知されていますね。

 

実は性同一性障害という単語は古い言葉で、現在では

 

性別違和

 

といいます。体と心の性別が違っているということがよく表現できていますね。

性別違和は精神科で治療を行います。

治療とは言っても、性別違和を治すわけではなく、本来の性別を選択する援助をするのです。

性別違和に気づくのは、第二次性徴が始まる思春期に多く見られます。

それ以外にも、幼少期より違和感を持ったまま過ごしていることや、無理に強制されて心の奥底に閉じ込めていた気持ちが、何かのきっかけで表に出ることなどで気づくこともあります。

日本の近代文化は、性の多様性を認めがたいところがあったため、社会的には性別違和の方は少ないほうです。

性別違和であることを公表したり、相談したりすることに抵抗が強いのです。

しかし、自分が本来の自分ではないという気持ちは耐え難いものです。

一人で悩まずに、専門機関に相談しましょう

gidmedia.org

成人前の性別違和は、5~8割は該当しないといわれています。

それは、思春期特有の性の混乱や、異性への恐怖心が本来の性をわからなくしてしまうことがあるからです。

また、友情なのか愛情なのかという親密性の問題や、趣味や嗜好の偏りなどで周囲から別の性を言われることなどもあります。

意外なことに、思春期特性(いわゆる厨二病)により、トランスジェンダーへのあこがれが強く、性別違和であると思い込んでいる場合もあります。

他疾患によるものも多いため、該当する場合が少なく、性別違和であるとの診断を医療機関は、慎重に行っているのです。

 

性別違和であった場合は、どのように性別を選択していくのか、どのような人生を歩むのかをしっかり相談していくことになります。

ホルモン治療が開始する場合もありますし、性転換手術や性別の変更手続きをすることもあります。

本来の自分の性で前もって生活してみる体験などを医療機関を用いてすることにより、しっかりと今後の人生を選ぶことができるというわけです。