公認心理師
共同生活援助施設利用中のクライエントの診断書作成が回ってきた。 今般年金申請を行うとのことなのだが、主治医との関係性がとれておらず、年金申請の現症時診断書作成のための情報収集及び診断書作成ということであった。 予約が詰まっていたので、6時間…
第2回公認心理師試験の合格発表を週末に控え、先日は第3回の現任者講習会の開催案内が出された。 半年間ほど福祉や後輩の試験対策を依頼され、対応に尽力していた。 実際自分も問題に当たったところ、第2回での得点率は7割であった。7割の人物から教え…
AI手法の進歩は目覚ましいものであり、今度は東京大学がてんかんの脳波を検出するAIを開発したという。 http://www.h.u-tokyo.ac.jp/vcms_lf/release_20190131.pdf 先日もAIのお知らせをしたのだが、医療が革新的に進歩していく予感である。 さて、今日のお…
人間とはわかってもらいたい生き物である。 わかってもらえないことは、悲しいことであり、腹が立つことでもある。 承認欲求の一部でもあり、他人から認められたいという気持ちの変性と考えて差し支えないだろう。 ところが、これが難しく、相手に伝わらない…
心理的援助で重要なのは、クライエントの心的事実を受け止めることである。 求められる姿勢は傾聴であり、その訴えの奥底にある心を推察していく。 ある時、指導者に精神科は芸の世界であるといわれた。 様々な技を用いて芸を行うのであるという。 技は各領…
人間は確証を持ったものを、選択的にピックアップする傾向が強い。 例えば、近所に有名なランチの店があったとしよう。 最近ではすぐにスマホで検索して評判を見ることができる。 某グルメアプリでは☆4であり、訪問ブログなどを読んでも好意的であなた自身も…
新年が始まるとクライエントと「今年の抱負」を立てている。 まず最初に昨年の振り返りから始める。 認知行動療法を取り入れながら行っているので、振り返りの一つ目はこうなる。 ・昨年でよかったこと、できたこと、うれしかったことは何ですか これを行う…
シュビング夫人をご存知であろうか。 なぜかあまり有名でないのだが、ゲルトルート・シュビングはスイスの看護師で、フロイト派の精神分析を学んだ。 著書「精神病者魂への道」に記されたシュビングの手技は「シュビング的接近」と呼ばれ、治療者がクライエ…
「男の笑顔、女性の自信でモテ度は下がる」とメンタリストDaigoさんは言われていた。 聴いてみるとなるほど納得な内容である。 daigoblog.jp 女は愛嬌、男は度胸なんてことわざを思い出してしまうのだが、ジェンダー関連の方が反応してしまうかもしれない。 …
オーストラリアではメンタルヘルスに問題を抱える人に対して、一般市民が受講できる12時間の講習を行っている。 これはメンタルヘルス・ファーストエイドと呼ばれ、心の問題に対する応急処置となっている。 心理的危機が生じたときに、専門家にかかる前に…
心理の勉強をし始めたころから、時折尋ねられることがある。 このブログでもメールで質問があったので、私見を述べたいと思う。 その質問とは、 「催眠術は使えますか?」 である。 実は非常に難しい質問であり、内容によってはYESともNOともいえる。 なぜか…
神経発達障害群の中で、旧来アスペルガー障害と呼ばれていた疾患がある。 アスペルガー障害はドラマや映画での啓もう及び、KYブームの中で広く知れ渡っているだろう。 社会性の障害としてとらえると理解しやすい。 アスペルガーの心性としては、強いこだわ…
パラソルと言いつつもアンブレラの話。 冬の雨は鬱屈としている。 雪になりそうな予感もする冷えた雨。 どんよりと重く、薄暗い。 そんな中、小さな折りたたみ傘を開いて最寄駅から職場へ向かう。 目の前には同じように冷たい雨に身を小さくして歩く勤め人達…
リワーク支援を実施している。 地域の精神科であるため、旧来より復職へ向けての援助は多い。 集団療法を活用しながら、クライエントに合わせた計画を組んでいく。 内容は軽作業を中心とし、認知機能への働きかけを目的とした活動内容となる。 リラクゼーシ…
高齢のクライエントが眠れないという訴えをされる。 布団に入ってから6時間ほど眠れずに布団で悶えているらしい。 その方は軽度の認知症があり、パーキソニズムでお口をいつももごもごされていらっしゃる。 パーキンソン病ではないので、精神病薬の副作用な…
保育園や幼稚園の子共が園児同士のトラブルを起こして、園からの注意を受けることがある。 母親は心底悩み、時に涙を流す。 さて、このような時に子供に対して、どのようなしつけや反省を促したらいいのだろうか。 認知行動療法の一つにSSTが存在する。 …
精神医療の世界において公認心理士はどのような役割を担っていくのか。 現在の社会保障費を考えると、医療費の圧縮は止む無しである。 もちろん聖域とされていた精神医療にメスが入ることにもなっている。 医療は在宅へとのシフトが余儀なくされている昨今、…
自閉症スペクトラム障害の学生の相談は、どのような傾向があるだろうか。 Photo by Nik Shuliahin on Unsplash カウンセリングでは高校生が学校生活や学業の問題で相談に来る。 友人関係がうまく築けないことでの相談はアスペルガー症候群の女性が多い。 素…
以前、解離症状が手指に出ており、物がうまく扱えないクライエント(A美)がいた。 A美は統合失調症の40代であり、入院歴がある。 破瓜型であり陽性症状が強かったが、初期対応が良かったことと家庭のサポートが篤かったこともあり、外来治療にすぐに遷…
公認心理士試験では、緊急支援や災害支援などが多く問題に出された。 求められる役割である、国民の心の健康の保持増進とは、このような支援が大きな柱となるように考えられる。 古来より日本は災害の多い地形である。 地理学的にも災害を引き起こしやすい。…
成人式ウェクスラーはWAIS-Ⅲが標準である。 直近で実施した検査から解釈の一助をお送りする。 まずは結果から(一部改変)。 FIQ=79 VIQ=85 PIQ=76 発達上の問題はなく、内容分析においても自閉症スペクトラム障害は否定される。 群指数は…
WAIS-Ⅳの日本語版を最速で被験してきたのだが、結果について報告し忘れていた。 psycoro.hateblo.jp 細かい内容は問題があるので、検査結果のみの公開になることをご了承いただきたい。
先日、予約時間と介入について述べた。 psycoro.hateblo.jp 実際にどのような介入方法があったか、直近の架空事例をもとに考えてみよう。 架空症例:選べないC君 20代後半 生育歴: 4兄弟の第三子次男として誕生。生家は医業を営んでおり、幼少時に発達的…
予約時間になってもクライエントが来所しない。 カウンセリング場面ではよく遭遇する。 Photo by Elias Schupmann on Unsplash カウンセリングの展開期であり、中断の危機でもある。 遅刻の場合もあるし、無断キャンセルの場合もある。 大切なのは、このこと…
今までWAISを施行していて、印象の残るクライエントは数多く存在する。 その中でもこちらの感情を揺さぶったのは、A子であった。 『終わったら教えてください』と積み木の教示で行うのだが、完成すると外国人よろしく両手を黙って斜め前に差し出す。 終了の…
先日WAIS-Ⅳを入手したとの連絡を受けたので、被験しに行ってきた。 今回のWAISは、10の下位検査でIQの算出ができる。 その後に実施する5の下位検査は補助的な扱いなのだろうか。 解説や教示本を読ませてもらっていないので、細かいことはまだわ…
2018/9/9に第一回公認心理士試験が執り行われた。 更新が止まっていたのはこの学習やらに追われていたのが原因のひとつであったのだが、結果は燦々たるものであった。 まず、学習方法が間違っていたと言わざるを得ない。 第一回目の国家試験ということで、基…
集団療法の対象者が、この数カ月頑なで拒否的である。 プログラムには参加しない、声かけには否定的態度を取り、対人コミュニケーションが乏しくなっている。 1人で臥床しているか、離れたところで読書をしている。 先日、私のメンターである元上司にバイズ…
冷え込みが厳しい。 インフルエンザも猛威を振るっている。 こういうときは、ネックウォーマーなどで、しっかりと喉を温めておくことが感染対して有効である。 では、本日の学習を始めよう。 公認心理士の業務と役割は「国民からの負託」である。
雪が積もっている。 寒い、寝たい、日曜だし。 が、公認心理士テキストの全貌を見ているとそうも言ってられないので、少しだけお勉強といこう。 今回は「業務と役割についての概観」 前回の復習もかねて進めていこう。